おしえてヒロさ〜ん!
羊肉のおいしい焼き方
羊肉のおいしい焼き方、知ってますか?
みんなで焼肉屋に行くと必ずいますよね? 「焼肉奉行」。
ひつじアンダーグラウンドでは私たちスタッフがまさにそうなんです。というのも、羊肉って脂が溶け始める温度の融点がほかのお肉よりも高いので、実は結構火入れにコツがいるんです。部位ごとに焼き方も異なりますし、なにより一番おいしい瞬間を味わってもらいたい(あわよくば羊トークも繰り広げたい!笑)からこそ、目の前で心を込めて焼かせていただいています。
さて、今月のnoteでは店長の森保が焼き方のコツを実際にカウンターに立ってお伝えします。ひつじアンダーグラウンドにいる気分を味わっていただけるだけでなく、これを読めばご自宅でも羊肉を上手に焼けるかも!?
▶︎もも肉は余熱でじっくり

個性の異なる3種の部位を用意しました

新鮮な証拠です
「肉全般に言えることですが、時間をかけて弱火で火を通すと固くならずに焼けます。特にもも肉のような赤身は繊細なので、火の通し方は技術がいるんです」
でも鉄板の上だと火加減の調節って難しいですよね?
「そう。だからこんなふうに、ある程度火が通ったらこんなふうに野菜の上に移動して余熱で火をじっくり入れていくのがポイントなんです」



焼きたては中で肉汁が暴れているのでしばらく落ち着かせます。スライスしてみると、美しいロゼ色の断面に。
▶︎ロースは時間差攻撃!
脂と赤身がくっきりと分かれているロースはどうでしょう?
「豚肉なんかは一気に焼いてしまっても、脂の融点が低いために赤身と脂身を同時に焼き上げることができるんです。融点の高い羊の場合は脂の部分をしっかりと焼きたいので、身を折り曲げるようにしながらまずは脂の面だけを焼いていきます」
こんなふうに黄金色になれば、香ばしくおいしく仕上がっている証拠。脂をちゃんと焼くことで羊のおいしい味わいも出てきます。

脂から甘い香りが漂います
赤身はすぐに火が通るので、サッと焼きあげればOK。
脂は香ばしく、赤身はやわらかく。この絶妙な仕上がりは時間差攻撃で攻略!
(ついついペロリと食べてしまい、仕上がりの写真をうっかり撮り忘れてしまいました…ごめんなさい!)
▶︎ラムチョップは部位別に二段階で火を入れる
「ラムチョップっていわゆる骨付きロースなんですよ。焼き方としては先ほどのロースと似ていて、先に脂から。分厚いのでこうして立てちゃいます」


次に赤身に火を通すのも一緒ですよね。でもラムチョップっていくつかの部位が集まっているんですよね?
「背中とお腹のお肉がアバラ骨でつながっているんです。しかもお腹の方が脂が多いですよね。だから鉄板の上ですべて同時には仕上がらないんですよ」
そのため、まずは脂の少ない赤身に集中して火入れ。

先ほどのもも肉と同じようにしばらく置き、余熱で中心までじわじわと火を通します。
そして赤身を落ち着かせている間に、脂と骨の周りのお肉を再び鉄板へ戻します。

脂はカリッとするまでしっかり焼くと、脂が苦手な人でも食べられるほどおいしくなりますよ!

二段階の火入れは少し手間がかかりますが、こうすることでラムチョップを余すことなくおいしくいただけるんです。
羊肉のポテンシャルを引き出すためにも、火入れのコツはとっても大切。最高の状態に焼き上がったこの羊肉のおいしさを、たくさんの方に味わっていただきたいです!