店づくり密着レポ【前編】
コストやメニューは?
開店前のリアルに迫る

路地裏スタンド アベック × ひつじアンダーグラウンド × 日本酒バル・米屋 イナズマ

恒光 楓菜 × 森保 宏 × 清水龍生

店づくり密着レポ【前編】
コストやメニューは?
開店前のリアルに迫る

来月3月5日(木)、『ひつじアンダーグラウンド』から2号店『Ready Steady Go!』が誕生する。

ジンギスカンが主役の1号店とはまた方向性の異なる新店舗。その立ち上げプロジェクトチームに加わったのは、『ひつじアンダーグラウンド』の森保を中心にした、『路地裏スタンド アベック』と『日本酒バル・米屋 イナズマ』の店長陣だ。

内装も、ロゴも、メニューもまだ未完成。一体ここからどうやって、店が形になっていくのだろうか?

開店までの約1ヶ月間、店づくりの一部始終を切り取るレポ。

前編では、視察やミーティングの現場で、メニュー開発を進めていく店長たちに密着した。

1月末、キックオフミーティング開催

まだ残置物がある工事前の物件に足を運び、さらにメニューの構想を膨らませようと京都へ視察に向かった店長陣。

そして1月末。新店舗への期待と不安を各々に抱きつつ、社長率いるキックオフミーティングが開催された。

メンバーに改めて共有されたのは、新店舗の事業コンセプトや店舗戦術のほか、販売計画や損益分岐、売上計画や出店資金などの数字まわり。その一部を、少しだけ公開しよう。

『Ready Steady Go!』概要(事業計画より一部抜粋)

※イニシャルコストは工夫に工夫を重ねてこの費用まで抑えているため、通常と比べて変則的なものになっている

4つの戦略

立ち飲み部分は5.5坪ほど、全体で11.2坪の小さな物件。
羊食の間口を広げる「羊LOVER創造計画」のバトンを『ひつじアンダーグラウンド』から引き継いで、この新店舗ではより気軽な羊食のシーンを作りたいという狙いがある。

プロジェクトの主役はもちろん『ひつじアンダーグラウンド』の店長・森保だが、今回はブランドマネージャーとして全体を統括。

メニュー考案には、『路地裏スタンド アベック』の恒光が立ち飲み屋としてのアイデアを出し、バランスの取れた知見を持つ『日本酒バル・米屋 イナズマ』の清水がアレンジャー的な立ち位置で森保をサポートする。

「商品どうする?」の前に…

「メニューとは本来“リスト”のことやから、商品を足し引きしながら編集していくのがメニュー会議。だけど今日の本題は、そもそもどういう商品が必要なのか?という中身の部分からやね」

そんな社長の一言からディスカッションがスタートした。

いつも商品は、

①主力商品(看板商品、なくてはならない商品)②付属商品(看板商品やコンセプトをサポートする商品)③穴埋め商品(メニューの幅を広げる、お客さまにニーズのある商品)

の3本柱で考えていく。

…が、これがなかなか一筋縄ではいかない。
「羊×スパイス」という軸はあれど、まずは全員のなかでコンセプトが一致していないことには、どれだけアイデアを出しても方向性は雑然としたままだからだ。

さらにもう一つ。

たとえばメニュー数を20種としたとき、そのうち何割が羊料理で、何割がそれ以外の料理なのか?ということも決定しておきたい事項だ。

恒光
恒光
メニューのうち6割ぐらいに羊を使うのがいいかなと思います
清水
清水
僕は羊が3割くらいのイメージでした
森保
森保
僕は全部の商品に羊を使いたいですね

一旦ここは全体の4〜5割を羊の商品にすることに。さらには、羊とスパイスのバランス感にいたるまで、みんなの意見を数字ですり合わせていった。

羊×スパイスのワクワク感で、羊食の間口を広げたい。
しかし、間口を広げて普遍的なメニューになるほどインパクトは弱くなってしまうし、逆にマニアックにするほど間口は狭くなってしまう

そんなジレンマに頭を抱えながら、先ほどの3本柱に商品を落とし込んでいく作業へ。

『Ready Steasy Go!』での新体験に合う商品とは

森保
森保
羊串は主力商品の一つにしたいですね。ラムチョップも推したいですが単価が少し上がるので、これは②の付属商品になるのかなと
恒光
恒光
付属商品に、麻婆豆腐はどうですか?
清水
清水
スパイスも効かせやすいし、あえて羊肉で麻婆豆腐を作ってみるという意外性はこの店に合ってそうですね!
森保
森保
1号店で使っている国産羊から大量に油が出るんです。その旨みを活かしたフライドポテトとか、揚げ物系が穴埋め商品にあってもいいのかも?

そして同じくドリンクに関しても、アイデアを出していった。

恒光
恒光
オリジナルのスパイス系サワーとか、ここだけのスパイスのお酒は欲しいかもしれません
清水
清水
ワインが主軸で、スパイス系の数は少しでいい気がしますね。ビールも瓶だけでいいかなと思ったり…
森保
森保
店の狭さを考えると、瓶はストック場所の問題があるかも?オペレーション的には生ビールがあった方がいいかもしれないですよね

と、あれこれ意見を交わしているうちに初回のミーティングはあっという間にタイムアップ。
なかなか話はまとまらないが、これが店づくりのリアル。(果たして間に合うのか…!?)

裏側をここまで見せることはなかなかないが、こうしてお客さまにとっての体験価値を、丁寧に言葉や数字でデザインしていくというのがメニュー開発の要の部分なのだ。



次回の更新は、オープンを9日後に控えた2月24日。工事中の店内の様子も交えながら、ハード面での店づくりの裏側をお届けする。

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