店づくり密着レポ#3
課題山積みのシミュレーション営業
それでも現場は、熱を帯びていく
3人の店長が立ち上げに加わる、新店舗『Ready Steady Go!』。
本オープンが目前に迫る3月1日。数組のお客さまに協力していただき、一日限定の“シミュレーション営業”を行った。
しかし、外壁に設置予定のネオンサインやロゴはこの日に間に合わず、立ち飲みテーブルには養生シートが貼られたまま。さらに災難なことに、お手洗いのカギが壊れてしまった。
……と、順風満帆とは言いがたい幕開け。実はハード面では、この時点でまだ5割程度の完成度だったのだ。
だけどオープンは待ってくれない。
そんな未完成の状態で迎えたこの日。どんな課題が浮き彫りになったのだろうか?
これまでの密着レポはこちらから!
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「どんどん前向きな失敗をしよう」
シミュレーション営業のスタートまで、あと数時間。極狭の厨房には、準備に追われている店長陣とスタッフの姿があった。
直前に設置された調理器具や、慣れない導線。
みんな表情はにこやかだけど、やはりどこか緊張感が漂っている。
そんな空気をガラリとポジティブに変えたのが、『日本酒バル・米屋 イナズマ』の店長・清水のこんな一言。

店が動き始めてみないと見えてこないトラブルは必ず起こる。
それを知るための“シミュレーション”だからこそ、失敗がカギになる。
未完成の箱が、熱を帯びていく
17時、オープンの時間がやってきた。
気づけばあっという間に店内は満席に。
最大で18名のお客さまが、1階の立ち飲みテーブルを囲んだ。
“店は生き物のようなもの”というけれど、まさにその通り。
未完成の箱の空気が、少しずつ動き始めた。


お客さまから率直な意見をいただくことも大切なミッション。
この日の声を、いくつか紹介してみよう。
お客さまから寄せられた声(抜粋)
空間について
- 自然と会話が生まれやすく、話しやすい雰囲気
- 女子2人で来るのにちょうどよく、心地よく過ごせそう
- 相席のような配置が面白い!
- 一方で、スタッフと話しづらい距離になる瞬間もあるので工夫が欲しい
- お客さまとの距離が近い分、配慮やオペレーション面で工夫があるとさらに安心感が増すと思う
- まだ完成形ではないと思うが、おしゃれで大人っぽい印象だった
- 混んでくると熱気がこもり過ぎるように感じる
料理やドリンクについて
- メニューのレパートリーが豊富で満足度が高い
- 麻婆豆腐はラムの初心者でも食べやすかった
- ラムが苦手な人でも、ほかの選択肢もあるので通いやすい
- タコスはもう少しスパイシーでジャンキーでもいい
- スパイスサワーがおいしい。もっとスパイス感が強くてもいい!
テーブルやお皿について
- テーブルに対して皿がやや大きく感じる
- 小皿を並べるとスペースが少し窮屈になってしまうので工夫が欲しい
- 一つのテーブルを囲むスタイルが、「みんなで飲んでる」という雰囲気で楽しい
料理に関しては嬉しい言葉をいただけたものの、空間やオペレーションに関してはまだまだ改善できる余地がありそう。
この日を終えた店長陣たちは、どんな手応えを感じたのだろうか?
浮かび上がってきた課題
まずはオペレーションや空間などについて、気になる点を洗い出すことに。



“お客さまを見る役割が誰なのか”が定まっていなかったこと。
通常営業より多いスタッフが入っていたため、事前にフォーメーションを整理しておく必要があったことも、反省点としてあがった。
料理についてはどうだろうか?



本番に向けてそれぞれのポジションを再確認し、クリアすべきタスクが見えた店長陣。
文字通り課題は“山積み”に見えるが、ここからどうやってお客さまの満足度を高めていけるのか?
その答えは、熱気を帯びた現場でしか得ることができない。
次回3月24日の更新は、いよいよ密着レポ最終回。オープン初日、一体どうなるのか!?
