店づくり密着レポ#3
課題山積みのシミュレーション営業
それでも現場は、熱を帯びていく

路地裏スタンド アベック × ひつじアンダーグラウンド × 日本酒バル・米屋 イナズマ

恒光 楓菜 × 森保 宏 × 清水 龍生

店づくり密着レポ#3
課題山積みのシミュレーション営業
それでも現場は、熱を帯びていく

3人の店長が立ち上げに加わる、新店舗『Ready Steady Go!』
本オープンが目前に迫る3月1日。数組のお客さまに協力していただき、一日限定の“シミュレーション営業”を行った。

しかし、外壁に設置予定のネオンサインやロゴはこの日に間に合わず、立ち飲みテーブルには養生シートが貼られたまま。さらに災難なことに、お手洗いのカギが壊れてしまった。

……と、順風満帆とは言いがたい幕開け。実はハード面では、この時点でまだ5割程度の完成度だったのだ。
だけどオープンは待ってくれない。

そんな未完成の状態で迎えたこの日。どんな課題が浮き彫りになったのだろうか?

これまでの密着レポはこちらから!

店づくり密着レポ #1  コストやメニューは?開店前のリアルに迫る

関連記事

店づくり密着レポ #1 コストやメニューは?開店前のリアルに迫る

路地裏スタンド アベック / ひつじアンダーグラウンド / 日本酒バル・米屋 イナズマ
店づくり密着レポ#2 泣いても笑っても オープンまで、あとわずか!

関連記事

店づくり密着レポ#2 泣いても笑っても オープンまで、あとわずか!

路地裏スタンド アベック / ひつじアンダーグラウンド / 日本酒バル・米屋 イナズマ

「どんどん前向きな失敗をしよう」

シミュレーション営業のスタートまで、あと数時間。極狭の厨房には、準備に追われている店長陣とスタッフの姿があった。

直前に設置された調理器具や、慣れない導線。
みんな表情はにこやかだけど、やはりどこか緊張感が漂っている。

そんな空気をガラリとポジティブに変えたのが、『日本酒バル・米屋 イナズマ』の店長・清水のこんな一言。

清水
清水
今日は、失敗が許される貴重な日。どんどん失敗していきましょう!

店が動き始めてみないと見えてこないトラブルは必ず起こる。
それを知るための“シミュレーション”だからこそ、失敗がカギになる。

未完成の箱が、熱を帯びていく

17時、オープンの時間がやってきた。
気づけばあっという間に店内は満席に。
最大で18名のお客さまが、1階の立ち飲みテーブルを囲んだ。

“店は生き物のようなもの”というけれど、まさにその通り。
未完成の箱の空気が、少しずつ動き始めた。

お客さまから率直な意見をいただくことも大切なミッション。

この日の声を、いくつか紹介してみよう。

お客さまから寄せられた声(抜粋)

空間について

  • 自然と会話が生まれやすく、話しやすい雰囲気
  • 女子2人で来るのにちょうどよく、心地よく過ごせそう
  • 相席のような配置が面白い!
  • 一方で、スタッフと話しづらい距離になる瞬間もあるので工夫が欲しい
  • お客さまとの距離が近い分、配慮やオペレーション面で工夫があるとさらに安心感が増すと思う
  • まだ完成形ではないと思うが、おしゃれで大人っぽい印象だった
  • 混んでくると熱気がこもり過ぎるように感じる

料理やドリンクについて

  • メニューのレパートリーが豊富で満足度が高い
  • 麻婆豆腐はラムの初心者でも食べやすかった
  • ラムが苦手な人でも、ほかの選択肢もあるので通いやすい
  • タコスはもう少しスパイシーでジャンキーでもいい
  • スパイスサワーがおいしい。もっとスパイス感が強くてもいい!

テーブルやお皿について

  • テーブルに対して皿がやや大きく感じる
  • 小皿を並べるとスペースが少し窮屈になってしまうので工夫が欲しい
  • 一つのテーブルを囲むスタイルが、「みんなで飲んでる」という雰囲気で楽しい

料理に関しては嬉しい言葉をいただけたものの、空間やオペレーションに関してはまだまだ改善できる余地がありそう。

この日を終えた店長陣たちは、どんな手応えを感じたのだろうか?

浮かび上がってきた課題

まずはオペレーションや空間などについて、気になる点を洗い出すことに。

清水
清水
火口の数が少ないので、メイン料理が重なるとオーダーが詰まってきますね。あとは、換気が追いつかずに煙が2階まで立ち込めてしまうというのが盲点でした…
森保
森保
1階も2階もテーブルが狭いので、思っていたよりもお皿に工夫が必要ですね。あとは、お手洗いの扉が分かりづらくて迷ってしまうお客さまがいたり、2階からスタッフを呼びづらいという声があったので、改善したいです
恒光
恒光
やっぱり厨房がめちゃくちゃ狭くて。洗い物を一旦逃す場所や棚が必要です。お皿の数が足りないことなども、今日でわかりました

“お客さまを見る役割が誰なのか”が定まっていなかったこと。
通常営業より多いスタッフが入っていたため、事前にフォーメーションを整理しておく必要があったことも、反省点としてあがった。

料理についてはどうだろうか?

清水
清水
人気だったところでいうと、瓶ビールが19本、ハイボールとスパイスサワーが17杯ずつ、ジンが11杯出ました。シシカバブとヤンローが各14本、タコスは11皿でした
森保
森保
スパイスサワーがめちゃくちゃよく出たので、炭酸の消費量がすごかったですね。「ジンがあるならトニックも欲しい」という声もありました
恒光
恒光
すごくおいしいと喜んでいただけてホッとしています! ただ、1,000円を超える料理に関しては、お客さまはもっとボリューミーなものを想定されていたようにも思いました。ポーションや見た目のインパクトは再考すべきかも?

本番に向けてそれぞれのポジションを再確認し、クリアすべきタスクが見えた店長陣。

文字通り課題は“山積み”に見えるが、ここからどうやってお客さまの満足度を高めていけるのか?

その答えは、熱気を帯びた現場でしか得ることができない。


次回3月24日の更新は、いよいよ密着レポ最終回。オープン初日、一体どうなるのか!?

シェアする

  • x

注目の特集記事

こちらもチェック

記事掲載希望の店長、
または店長を目指す人はコチラ